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前橋市の認知症ケア最前線|早期発見と地域で支える予防策

2026.08.04

前橋市の高齢化の現状と認知症への関心の高まり

前橋市は群馬県の県庁所在地として発展してきた都市ですが、他の多くの地方都市と同様に高齢化が進んでいます。市が公表している資料によると、前橋市の総人口はおよそ31万人台で推移しており、65歳以上の高齢者人口はおよそ9万人台後半、高齢化率はおよそ3割に達しているとされています。今後も高齢者人口は当面増加が見込まれており、市全体で高齢化への対応が求められている状況です。

高齢化が進むにつれて、家族や身近な人が認知症になるかもしれないという不安を抱える人も増えています。認知症は誰にでも起こりうる身近な病気であり、早期に気づき、適切な支援につながることで、本人も家族も安心して暮らしを続けやすくなるといわれています。前橋市でも、認知症の早期発見や地域での見守り体制の充実に向けたさまざまな取り組みが進められています。

介護保険制度の基本と前橋市「まえばしスマイルプラン」

介護が必要になったときに利用できる公的な仕組みが介護保険制度です。40歳以上の人が保険料を納め、要介護状態や要支援状態と認定されると、訪問介護やデイサービス、施設サービスなど、状態に応じたさまざまなサービスを原則1割から3割の自己負担で利用できます。サービスを利用するには、まず市区町村の窓口で要介護認定の申請を行い、聞き取り調査や主治医の意見書をもとに審査を受ける必要があります。

前橋市では、老人福祉計画・介護保険事業計画として「まえばしスマイルプラン」を策定し、高齢者福祉と介護保険サービスの提供体制を計画的に整備しています。現行の第9期計画は令和6年度から令和8年度までの3年間を計画期間としており、市の総合計画などとも連携しながら、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるまちづくりを目指す内容になっているとされています。制度の詳細や最新の内容は、前橋市の公式ホームページや窓口で確認することをおすすめします。

認知症や介護に関する相談は地域包括支援センターへ

前橋市内には、高齢者やその家族からの相談を幅広く受け付ける地域包括支援センターが複数設置されており、あわせて身近な場所で相談できるブランチ(相談窓口)も市内各地に設けられています。地域包括支援センターでは、介護保険の手続きに関する案内だけでなく、認知症に関する不安や、生活上のさまざまな困りごとについても相談することができます。担当地域は町丁ごとに定められているため、どこに相談すればよいか分からない場合は、市の福祉部長寿包括ケア課に問い合わせると、最寄りのセンターを案内してもらえます。

「もしかして認知症かもしれない」と感じたときも、まずは地域包括支援センターに相談することが勧められています。専門職員が状況を聞き取り、必要に応じて医療機関の受診や、後述する専門チームへのつなぎなど、適切な支援へと導いてくれます。一人で抱え込まず、早めに相談することが、本人にとっても家族にとっても負担を軽くする第一歩になります。

前橋市の認知症ケア施策|早期発見と地域連携の取り組み

前橋市では、認知症の早期発見・早期対応を目的として、認知症初期集中支援チームを設置しています。このチームは医療や介護の専門職で構成されており、認知症が疑われる人やその家族の自宅を訪問し、必要な医療や介護サービスにつながるよう、初期段階での集中的な支援を行う取り組みです。認知症の症状に気づいてから受診や支援につながるまでに時間がかかってしまうケースもあるため、こうした早期からの関わりは重要な意味を持つとされています。

また前橋市は、認知症の進行段階に応じてどのような支援やサービスがあるのかをまとめた「認知症ケアパス」を作成し、リニューアルを行うなど内容の充実を図っています。認知症の症状や経過には個人差がありますが、ケアパスを参考にすることで、本人や家族が今後の見通しを立てやすくなることが期待されています。あわせて、認知症の人やその家族が気軽に立ち寄れる伴走型の支援拠点として「ibasho(いばしょ)」の取り組みも進められており、地域包括支援センターなど関係機関と連携しながら、日常的な相談や交流の場が提供されています。認知症になっても孤立せず、地域とのつながりを保ちながら暮らし続けられる環境づくりが少しずつ広がっている状況です。

介護予防で認知症リスクに備える|通いの場と体操教室

認知症や要介護状態になることをできるだけ遅らせるためには、日頃からの介護予防の取り組みも大切だといわれています。前橋市では、地域住民が主体となって運営する「ふれあい・いきいきサロン」など、高齢者が気軽に立ち寄れる通いの場が市内各所に広がっています。お茶を飲みながらの交流や、脳を使う活動、体操などを行うことで、閉じこもりの防止や介護予防、認知症予防につながる効果が期待されているとされています。

このほかにも、前橋市独自の体操を活用したプログラムや、閉じこもり予防・認知症支援などを目的とした高齢者の集いの場が用意されており、フレイル(心身の虚弱)の兆候を早期に確認し予防につなげる教室なども開催されています。こうした通いの場は、参加することそのものが目的というよりも、人とのつながりを保ち、心身を動かす習慣を続けることに意味があるといえるでしょう。どの教室に参加できるか分からない場合も、地域包括支援センターや市の窓口に問い合わせれば、近くの活動を案内してもらえます。

まとめ|家族と地域で支える前橋市の認知症ケア

前橋市では高齢化の進行にともない、認知症への備えが多くの家庭にとって身近なテーマになりつつあります。認知症初期集中支援チームや認知症ケアパス、伴走型支援拠点「ibasho」といった取り組み、そして地域に根ざした通いの場での介護予防活動など、市はさまざまな角度から高齢者と家族を支える体制づくりを進めています。制度やサービスは年々見直されていくため、正確で最新の情報は前橋市の公式ホームページや、身近な地域包括支援センターで確認するのが確実です。「まだ大丈夫」と抱え込まず、気になる変化があれば早めに相談することが、本人にとっても家族にとっても安心につながる第一歩になります。