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前橋市の認知症ケアガイド|早期発見の仕組みと介護予防術

2026.08.21

前橋市で進む高齢化と認知症をめぐる現状

前橋市は群馬県の県庁所在地であり、人口減少と高齢化が同時に進む地方都市の一つです。人生100年時代と言われる中、多くの家庭にとって認知症は身近なテーマになりつつあります。全国的にも、高齢化の進行とともに認知症のある人の数は増加傾向にあるとされており、本人やご家族が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境づくりが、各自治体にとって共通の課題となっています。前橋市でも、早期発見の仕組みづくりや、日常生活に取り入れやすい介護予防の取り組みが進められています。この記事では、前橋市における高齢化の現状から、介護保険制度の基本、相談窓口、そして認知症ケアや介護予防に関する具体的な取り組みまでを整理して紹介します。

前橋市の高齢者人口と高齢化率の推移

前橋市の住民基本台帳によると、令和8年6月末時点の総人口はおよそ32万6千人となっています。市がまとめた資料では、65歳以上の高齢者人口は約9万9千人、高齢化率は30%程度とされており、市民のおよそ3人に1人が高齢者という状況です。前橋市の推計では、高齢化率は今後も緩やかに上昇を続け、令和12年ごろには33%台、さらに将来的には40%近くに達する可能性があるとされています。高齢者人口の増加にともない、支援を必要とする方の数も増えていくことが見込まれており、認知症のある人やそのご家族への支援体制づくりは、前橋市にとって重要な課題の一つとなっています。

介護保険制度と「まえばしスマイルプラン」の基本

前橋市では、老人福祉計画と介護保険事業計画を一体的に定めた「まえばしスマイルプラン」に基づいて、高齢者福祉施策を進めています。現在は令和6年度から令和8年度までを計画期間とする第9期の計画が運用されており、介護予防の推進や地域包括ケア体制の充実などが施策の柱の一つに位置づけられています。介護保険サービスを利用するには、まず市区町村の窓口で要介護認定の申請を行い、認定調査や主治医意見書をもとに要支援・要介護の区分が決まる、という一般的な流れがあります。認定後は、ケアマネジャーなどと相談しながら、訪問介護やデイサービス、施設サービスといった選択肢の中から、本人の状態や希望に合ったサービスを組み合わせて利用していくことになります。制度の詳細や自己負担の割合などは個々の状況によって異なるため、疑問点があれば早めに窓口に確認しておくと安心です。

相談窓口となる地域包括支援センター

介護や認知症について、まず何から始めればよいかわからないという場合、最初の相談先となるのが地域包括支援センターです。前橋市には複数の地域包括支援センターと、その窓口機能を補うブランチが市内各地に設置されており、住んでいる地域ごとに担当のセンターが決まっています。たとえば中央エリアを担当する地域包括支援センター(中央)は前橋市大手町に、東部エリアを担当するセンターは横沢町に窓口を構えており、いずれも平日の日中に電話や来所での相談を受け付けています。地域包括支援センターでは、介護保険の利用に関する相談だけでなく、認知症に関する相談、高齢者の権利擁護、介護予防に関する情報提供など、幅広い内容に対応しています。どこに相談してよいか迷ったときは、まず自宅近くの地域包括支援センターに問い合わせてみるとよいでしょう。

認知症の早期発見と介護予防の取り組み

認知症初期集中支援チームによる早期対応

前橋市では、認知症が疑われる方やそのご家族を早い段階から支えるため、医療・介護の専門職で構成される認知症初期集中支援チームを設置しています。このチームは、家族などからの相談をきっかけにご自宅を訪問し、本人や家族の状況を確認しながら、必要な医療機関の受診や介護サービスの利用につなげる役割を担っています。目安としておおむね6か月程度、集中的なサポートを行った後、地域の医療機関や介護チームへと引き継いでいく仕組みになっているとされています。あわせて、認知症の進行段階に応じてどのような支援が受けられるかをまとめた認知症ケアパスも整備されており、本人や家族が今後の見通しを立てやすくなるよう工夫されています。早い段階で専門職とつながることで、本人の意思を尊重しながら今後の暮らし方を考えていきやすくなるといわれています。

通いの場やフレイル予防を通じた介護予防

認知症や要介護状態を予防するうえでは、日頃からの社会参加や体を動かす習慣も大切とされています。前橋市内には、地域住民が主体となって運営するふれあい・いきいきサロンなどの通いの場が数多くあり、体操や交流を通じて閉じこもりの防止や介護予防につなげる取り組みが行われています。また、歩行の状態や握力、口腔機能などを確認しながら、一人ひとりに合ったフレイル予防の方法を提案する教室も実施されており、保健衛生部門と介護予防部門が連携しながら、地域の集まりの場に専門職が出向いて健康相談を行う取り組みも進められています。さらに、こうした通いの場への参加や地域活動への協力を通じて自身の介護予防や健康増進につなげてもらうことを目的とした、介護予防活動へのポイント制度なども用意されています。こうした活動に参加することで、介護予防への関心を高めるだけでなく、地域とのつながりを保つきっかけにもなると考えられています。

まとめ:前橋市で認知症とともに安心して暮らすために

前橋市では、高齢化の進行を見据えながら、認知症の早期発見・早期対応と、日常生活に根ざした介護予防の両面から高齢者支援の体制づくりを進めています。認知症について不安を感じたとき、あるいは介護保険サービスの利用を検討し始めたときは、一人で抱え込まず、まずはお住まいの地域を担当する地域包括支援センターに相談してみることをおすすめします。専門職に相談することで、本人やご家族に合った支援やサービスの選択肢が見えてくるはずです。今後も前橋市の取り組みや制度の内容は更新されていく可能性があるため、最新の情報は市の公式サイトや窓口で確認することをおすすめします。