お知らせ
前橋市の認知症ケアと介護予防|相談窓口と早期発見のポイント
2026.08.29
はじめに
群馬県前橋市で暮らす高齢者やそのご家族にとって、認知症は誰にとっても身近なテーマになりつつあります。年齢を重ねるほど発症のリスクは高まりますが、早期に気づき、適切な相談窓口につながることができれば、本人も家族も落ち着いて対応を進めやすくなります。この記事では、前橋市の高齢化の現状を踏まえながら、認知症の早期発見のための取り組みや相談窓口、介護予防のためにできることを整理して紹介します。
前橋市の高齢化の現状
前橋市の総人口は令和8年6月末時点でおよそ32万6千人となっており、緩やかな減少傾向が続いています。一方で65歳以上の高齢者人口は約9万9千人、高齢化率はおよそ30%に達しており、市民のおよそ3人に1人が高齢者という状況です。今後の見通しとしては、高齢化率は令和12年ごろに33%程度、令和22年ごろには37%を超える水準まで上昇すると見込まれており、75歳以上の後期高齢者数もさらに増加していく見通しです。高齢化が進むということは、それだけ認知症とともに暮らす人やその家族が増えていくということでもあります。だからこそ、早い段階から地域の相談先や予防の取り組みを知っておくことが大切になります。
介護保険制度と「まえばしスマイルプラン」
前橋市では、老人福祉法に基づく老人福祉計画と介護保険法に基づく介護保険事業計画を一体的にまとめた「まえばしスマイルプラン」を策定し、高齢者福祉と介護保険サービスの充実に向けた取り組みを進めています。現行の計画は第9期にあたり、令和6年度から令和8年度までの3年間を計画期間として、日常生活圏域ごとの支援体制づくりや介護予防の推進などが盛り込まれています。介護保険サービスを利用するには、まず要介護認定の申請が必要になりますが、申請方法や認定調査の流れについては、お住まいの地域を担当する窓口に相談することでスムーズに進められます。制度は複雑に感じられがちですが、まずは相談することから始めるのがよいでしょう。
相談窓口としての地域包括支援センター
前橋市内には、高齢者やその家族からの介護・福祉・医療・認知症に関する相談を幅広く受け付ける地域包括支援センターが12か所設置されており、あわせて身近な場所で相談できるブランチ(窓口)も10か所設けられています。「もの忘れが増えてきたけれど、これは年齢のせいなのか病気なのか分からない」「家族の介護をどこに相談すればよいか分からない」といった段階でも、気軽に問い合わせることができる窓口です。担当地域は住所によって異なるため、まずは前橋市の公式ホームページや、市の福祉部長寿包括ケア課(電話027-898-6152)に問い合わせると、最寄りのセンターを案内してもらえます。一人で抱え込まず、早めに専門職へつながることが、本人にとってもご家族にとっても負担の軽減につながります。
前橋市の認知症ケアと介護予防の取り組み
認知症の早期発見・早期対応の体制
前橋市では平成25年8月から「認知症初期集中支援チーム」を設置しています。これは、認知症が疑われる人やその家族のもとを医療・介護の専門職が訪問し、およそ6か月間を目安に集中的な支援を行う仕組みです。支援を通じて医療機関への受診や介護サービスの利用につなげたあとは、地域包括支援センターやケアマネジャー、介護サービス事業所へと支援がバトンタッチされていきます。また市では、認知症の人やその家族が地域住民や専門職と気軽に交流できる「認知症カフェ」の取り組みや、認知症について正しく理解し温かく見守る人を育てる「認知症サポーター養成講座」も実施しており、地域全体で認知症を支える環境づくりが進められています。加えて、認知症などにより行方不明になるおそれのある方を対象とした「見守りキーホルダー登録事業」もあり、万が一の際に早期発見につながる仕組みが用意されています。認知症ケアパスと呼ばれる冊子も作成されており、症状の進み方に応じてどのような相談先や医療機関、サービスがあるのかをまとめて確認することができます。
介護予防のための取り組み
認知症や要介護状態を遠ざけるためには、日ごろからの介護予防も重要です。前橋市では、介護予防サポーターが中心となって公民館などで実施する体操教室や、シニア向けの脳を活性化させる健康サロン、フレイル(心身の虚弱)予防のための教室やレシピ紹介など、さまざまな介護予防事業が展開されています。特に口腔機能の低下を防ぐオーラルフレイル対策は、食事や会話を通じた生活の質の維持にもつながるとして案内されています。こうした教室は、地域の公民館や集会所などで開催されることが多く、地域包括支援センターに問い合わせることで、近くで参加できる教室の情報を得ることができます。定期的に体を動かし、人と交流する機会を持つことは、認知症予防の観点からも意味があるとされています。
まとめ
前橋市では高齢化が着実に進む中で、認知症初期集中支援チームや認知症カフェ、見守りキーホルダー登録事業といった早期発見・早期対応の仕組みと、体操教室や脳活サロンなどの介護予防の取り組みが並行して進められています。「まだ大丈夫」と思わず、少しでも気になる変化があれば、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターや長寿包括ケア課へ相談してみることをおすすめします。制度やサービスをうまく活用しながら、本人らしい暮らしをできるだけ長く続けられるよう、家族だけで抱え込まずに地域の力を借りていくことが大切です。
